- 飯能から西武秩父を走る西武4000系
- 一部の編成には「栓抜き」が設置されています
西武4000系電車に備わる「栓抜き」について紹介します。
時代の変遷とともに使われなくなっていった栓抜きですが、西武電車に残るその遺構をチェックしてみましょう。
西武4000系電車はどこで走っているか
西武4000系電車は、白の車体にライオンズカラーの青・赤・緑の帯を巻いた片側2扉のセミクロスシート車です。
基本的には飯能から西武秩父の各駅を往復し、土休日ダイヤでは一部が秩父鉄道へ直通する運用に入ります。
支線も含めると多くの路線網を持つ西武鉄道。
こうしてみると飯能以遠での運用に限られる西武4000系電車は、なかなか見かける機会は少ないかもしれません。
西武4000系の中にはレストラン列車「52席の至福」として改造された編成もいます。
こちらは週末を中心に池袋や西武新宿と西武秩父を結びますが、ノーマルの4000系と比較すると雰囲気は大きく異なります。
西武4000系電車の栓抜きはテーブル裏に備わっている
西武4000系電車の車内のつくりを紹介します。
西武4000系電車はセミクロスシート車と呼ばれる、ご覧のような車内のつくり。
車両中ほどには片側5セットのクロスシートと、車端部にロングシートを備えています。
クロス部分の座席はこのような作りになっており、窓側には小さなテーブルが設けられています。
なんの変哲もないテーブルですが、実はこのテーブルを下から覗き込んでみると見えてくるものがあります。
それが、こちらの栓抜きです。
普段はテーブルの底面に隠れているため、なかなか気付くことはありません。
センヌキ フタのカドをひっかけて ビンを下へこじる
センヌキはテーブルに固定されているので、ビンを動かして開栓しないといけません。
ちょっとコツがいりそうな具合であるのと、わざわざ赤文字で表記していることから、当時としても馴染みのない開け方だったのでしょう。
このように、西武4000系電車のクロスシートのテーブルには、センヌキがひっそりと存在してるのでした。
センヌキの無い西武4000系電車もあるので注意が必要
西武4000系にセンヌキがあることは分かったので、瓶のコーラでも持ち込んで車窓を楽しもうとすると…そこには意外な落とし穴が。
一般運用に入る西武4000系は全部で11編成が存在しますが、そのうちの7編成にしかセンヌキは取り付けられていません。
1988年11月から1989年3月にかけて製造された1次車8編成(4001F~4015F)にはセンヌキあり。
1992年10月に製造された2次車4編成(4017F~4023F)についてはセンヌキ無し。
(1次車の4009Fについては「52席の至福」へ改造済みなので、センヌキ付きのテーブルは勿論撤去されています。)
このため、11編成中の7編成にセンヌキが付いている、ということになります。確率にして約63%程度。
特に平日の飯能~西武秩父間での4000系の運用本数は限られており、”センヌキ編成”が車庫で昼寝をしている場合もあるので、その点は承知の上で瓶コーラを持ち込みたいところです。
西武4000系の栓抜きについてまとめてみた感想
西武4000系電車についているセンヌキについて書いてみました。
- 西武4000系のテーブル裏にはセンヌキがある
- 全部の編成ではなく約6割の4000系にセンヌキがある
ということが分かりました。
あまり注目されることのないセンヌキですが、調べてみると半数以上の編成にセンヌキが付いているのですね。
飯能から西武秩父間を利用する場合の普通電車は、その殆どが4000系電車で運用されているので、おとずれた際には是非クロスシートのテーブル裏をチェックしてみてください。