多くのソメイヨシノが立ち並ぶ武蔵関駅近くの桜並木ですが、腐食により一部の桜が伐採されました。
2022年春の武蔵関は、どのような様子だったのか紹介します。
西武新宿線の武蔵関駅から東伏見駅間には、石神井川に沿って約400メートルほどの桜並木が立ち並びます。
毎年、桜の見ごろには見事な景色が広がりますが、一部の桜に腐食が認められた模様で、2021年の内に伐採が行われました。
- 武蔵関の、どこの桜が伐採されたのか
- 伐採後の現地は、どのような景色になったのか
- 脇をかすめる西武線と写真を撮影するとどのように写るのか
↑この記事では、このような内容で武蔵関の桜を紹介します。
2021年度に伐採された武蔵関の桜と西武新宿線の撮影地など
武蔵関は、東京都練馬区に位置する西武新宿線の駅です。1日の平均乗降客数は24,063人であり、西武鉄道92駅中30位となっています。(2020年度)
各駅停車と準急電車が停車し、日中は上下とも毎時5~6本程度(通過電車を除く)の電車が発着しています。
駅西側には石神井川が流れており、川沿いには所狭しと桜が立ち並びます。
桜の花が見ごろを迎える時期には、多くの人が立ち止まり、スマホやカメラを向ける様子が見られます。
2021年度に伐採された武蔵関の桜は4本
武蔵関の桜は、腐食により一部の桜が2021年暮れにかけて伐採されました。
伐採された桜は、駅に隣接する武蔵関1号踏切から長者橋(武蔵関2号踏切)までの4本。
駅側から長者橋までは6本の桜が立ち並んでいましたが、中間の4本が伐採されたため、非常に開けた景色となりました。
2022年現在、長者橋から駅側の桜は2本までに数を減らしています。
なお、グーグルストリートビューを見てみると、界隈の桜の伐採は今に始まったことではない模様。
2010年ごろから、既に一部の桜で伐採が始まっているようでした。
→2009年のグーグルストリートビュー
武蔵関の伐採された桜の跡地には、ふたたび桜が植樹された模様
そして、冒頭の画像でもお気づきの通り、伐採された桜の跡地には再び桜が植えられています。
まわりの桜と比較すると、まだまだ背も低く花も付いていないため、注目度は低め。
桜の伐採ということで、これを惜しむ声がSNS上でも多く見られましたが、きっと数年後にはまた素晴らしい景色が広がっていることでしょう。
ソメイヨシノは樹齢50年程度を境に「老木」と表現されるようです。
沿道の立派な桜たちも、2022年を迎えた現在、もしかしたら世代交代を行う時期が来ているのかもしれません。
なお、長者橋から西側については大きな変化はないように見受けられます。
しかし、2021年がそうであったように、これらの桜も次の春の保証はありません。
一期一会の桜の風景、ファインダーの中だけではなく、ぜひ肉眼でも楽しんでおきたいものです。
武蔵関の桜と西武線、上り撮影の順光時間は8時半以降正午頃まで
ここからは武蔵関の桜と、その脇を通過する西武新宿線の写真をマニア目線で紹介します。
武蔵関の桜と西武線は、少し気合いを入れて早朝から撮影をするとご覧のような光線状況です。
上り電車を桜のある線路南側から撮影すると、前面のみに光が当たります。
長者橋から西側に移動して撮影を続けます。
午前7時を過ぎても、まだ太陽は側面に回りません。
場所を移動して、こちらは8時頃の様子。
まだまだ前面の光が強いですが、ようやく側面にも光が回り始めました。
8時30分頃になると、側面にも綺麗に太陽が当たりはじめます。
武蔵関で西武線と桜を撮影する場合は、午前8時半以降がオススメです。
今回、もっとも押さえておきたかったのが、52席の至福と桜のカット。
春をイメージした上り方先頭車と桜の共演は、想像以上にファインダーの中で映えてくれました。
冒頭で紹介した長者橋から東側、桜が伐採された地点から西武線を臨みます。
臨時電車の急行多摩湖行きは、運転日注意の臨時電車として休日ダイヤ朝に2本の設定。(2022/3改正ダイヤ)
1本目は30000系、2本目は新2000系4-4で運転されることが多い印象です。
桜の伐採は非常に残念なことでしたが、鉄道撮影地としては候補が一つ増えたような印象です。
編成スッキリとはいきませんが、4~6両までなら後ろまで収めることが出来そうです。
なお、背後には背の高い「消火栓」の標識がそびえたちます。
これをフレームの中に取り込むと、ちょっと目立ってしまうかもしれません。
切り位置は結構シビアであると感じました。
武蔵関の桜と西武線の撮影地、正午以降は下り電車が順光
ここからは過去の写真をメインに紹介します。
午後になると、下り電車を順光で撮影することが出来ます。
編成を後ろまで見通すことは難しいのですが、ご覧のような構図で線路南側から撮影ができます。
【西武新宿線と桜の撮影地】武蔵関3号踏切
最後に、武蔵関3号踏切(関3踏切)からの様子を紹介します。
武蔵関3号踏切は、武蔵関駅と東伏見駅の間にある鉄道写真の撮影スポット。
武蔵関駅から徒歩10分程度の場所に位置しています。
桜バックの西武新宿線下り列車を撮影できる有名スポットであり、毎年多くの撮影者で賑わいますが、キャパは頑張っても3~4名程度です。
撮影場所は自転車も通る地元の方の大切な生活道路。通路を必ず確保してください。
私もココでの撮影については、撮影者間で相談の上、可能な限り融通するよう努めています。
こちらは、しゃがんで撮影したドラえもん電車。
やや低めから撮影することで、電車の背後にある信号機を隠すことが出来ます。(1枚上の写真と比較してみてください)
関3踏切は終日逆光のポイントのため、露出には気を遣うことが多いです。
曇れば桜の色は出にくいので、なかなか難しい撮影地。
朝・昼・夕と掲載しますので、お好みの時間に訪れてみてください。
夕方が近づくと下り列車の前面に光が回りますが、側面は潰れるので、ご覧のような仕上がり。
作例は4月12日の日没間近、17時40分頃の撮影。
この年は桜の開花も遅く、太陽の位置もいつも以上に西寄りに沈む条件でしたが、それでも側面には回りませんでした。
関3における桜の順光写真は、なかなか難しいと言わざるを得ません。
なお、武蔵関3号踏切では上り列車の撮影も可能で、午前が順光です。
武蔵関公園の桜
ちなみに、関3踏切や石神井川沿いが注目されることの多い武蔵関の桜ですが、武蔵関公園でも桜を楽しむことが出来ます。
園内には腰かける場所もあり、更にはボートに乗ることも。
武蔵関界隈にお出かけの際は、是非こちらも訪れてみてください。
武蔵関の桜の伐採や西武線の撮影地についてまとめてみた感想
武蔵関の桜について書きました。
- 武蔵関の桜は2021年度に4本が伐採された
- 2022年、新たに植樹された桜は4本だった
- 西武線と桜を絡めた写真は、上りなら8時半以降の午前、午後なら下りが狙い目
- 関3踏切はキャパ少な目で終日逆光でも大人気
ということが分かりました。
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今回、記事を作成するにあたり、桜のことをいろいろと調べてみました。
その中でも、ソメイヨシノは50年を超えると老木扱いとなることが意外に感じました。
この景色も、どのように移り行くのでしょうか。
このたび植えられた桜も、50年後には、また老木となり世代交代が行われていくのかもしれません。
ついつい、50年後の世界に色々と思いを馳せてしまうものです。