2022年9月17日から翌18日にかけて、西武4000系を使用した臨時夜行急行電車がツアー列車として運転された。
西武鉄道池袋駅から御花畑駅を経由して秩父鉄道へ直通。長瀞と三峰口を経由して、西武秩父には翌朝6時前に到着するルートだった。
西武鉄道での夜行列車運行は非常に珍しく、秩父鉄道へ直通する夜行列車の運転は初。
この記事では、奥武蔵51号の特徴や見どころ、当日の撮影レポートを紹介する。
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臨時夜行急行「奥武蔵51号」とは
臨時夜行急行「奥武蔵51号」は、”西武鉄道・秩父鉄道・日本旅行”により企画されたツアー列車です。
2022年8月1日より参加者の募集を開始しました。
今回のツアーの参加者には、硬券乗車票の発行や、西武球場前での参加者専用撮影スペース、さらには西武鉄道と秩父鉄道のフリーきっぷもついてくるという、オトクなパッケージングでした。
経路は、池袋を21時台に出発し、最終到着は午前6時前の西武秩父着となっています。
臨時夜行急行「奥武蔵51号」の運転ルート(2022.9.17出発)
池袋2114→豊島園2126
豊島園2139→練馬2141
練馬2153→西武球場前2247
西武球場前2324→所沢2342
所沢2347→飯能0011-30→正丸トンネル0101-10→横瀬0117-18御花畑0122-35→長瀞0225
長瀞0330→三峰口0445
三峰口0515→西武秩父0555
夜行急行に使用する電車は、セミクロスシートを備える西武4000系が指定されており、往年の座席夜行の雰囲気を疑似体験することが出来ます。
セミクロスシートを備える西武4000系の車内はこんな感じ。
普段は飯能から西武秩父間を往復することの多い4000系ですが、ツアー運転日に限っては起点の池袋から終点の西武秩父まで、端から端までを走破します。
臨時夜行急行「奥武蔵51号」の見どころ
- 西武線から秩父鉄道へ直通する初の夜行列車
- 特製のヘッドマークを全区間で掲出
- 普段は飯能以遠でしか走らない西武4000系が池袋から出発する
- 練馬や所沢などでは、回送しか入らない線路にも入線する
西武4000系 臨時夜行急行「奥武蔵51号」の撮影レポ
奥武蔵51号の運転に先立って、送り込み回送が運転されました。
使用された編成は4000系4013F。
武蔵丘車両基地を出庫した段階から、既にヘッドマークは取り付けられていました。
奥武蔵51号の出発は21時14分ですが、送り込み回送が池袋駅に到着したのは出発の約6時間前。
あまりにも早い到着で首をかしげるところですが、それは以下の理由によるものと思われます。
奥武蔵51号の送り込み回送が昼間に運転された理由の推測
- 当日の池袋線は土休日ナイターダイヤだった
- 20時から21時にかけては、野球ダイヤにおける帰路のパターンが多数設定されているため、新しいスジを仕立てることが難しかった
- 空いている池袋7番線を活用し、野球臨の往路輸送のピークが始まる前に送り込みを完了させたかった
といったところではないかと思われます。
当日の池袋線は土休日ナイターダイヤで運転されており、新宿線の車両が池袋線を走行する姿も見られました。
余談ながら、池袋駅は”7番線”と”6番線”が留置線であり、「7番ホーム」と「6番ホーム」では意味も呼称も異なることに注意が必要です。
ホーム途中から分岐を行う池袋の7番入換は、是非とも観察しておきたい本日の山場でした。
本運転の奥武蔵51号は、夜行列車らしく沿線から撮影を行いました。
車内の参加者の方が、思い思いに列車の旅を楽しんでいる様子がうかがえました。
こちらは西武球場前駅からの折り返し。
ホームの無い所沢6番線に到着する姿です。
狭山線の送り込み回送や、甲種輸送の留置などではお馴染みの場所ですが、乗客を乗せたまま所沢6番に入る姿は非常に新鮮でした。
臨時夜行急行「奥武蔵51号」は、所沢で折り返して飯能・西武秩父方面へ下っていきました。
臨時夜行急行「奥武蔵51号」についてまとめてみた感想
西武4000系を使用した臨時夜行急行「奥武蔵51号」について書きました。
- 2022年9月17日から翌18日にかけて、西武4000系を使用した臨時夜行急行列車が運転された
- ツアーの企画は西武鉄道、秩父鉄道、日本旅行が行った
- 特製のヘッドマーク掲出や、回送が日中に運転されるなど、イレギュラーな車両運用も話題となった
ということが分かりました。
今回のツアー列車と毛色は違いますが、過去にはこんなツアー列車・臨時列車がありました。