西武鉄道サステナ中古車両導入の話題まとめ

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2023.9.26追記

サステナ車両の概要が発表されました。

西武ホールディングスの2022年3月期決算資料によると「他社の中古車両」(サステナ車両)を西武鉄道に導入することを示唆する記載がありました。この話題をまとめてみます。

西武鉄道には、旧来の「黄色い電車」が2022年現在も数多く残っている

廃車編成が気になる方はこちら↓

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「サステナ車両の導入」を発表した西武ホールディングス

引用:西武ホールディングス

西武ホールディングスは2022年3月期の決算資料において、西武鉄道に「サステナ車両」を導入予定であることを発表しました。

新型コロナウイルスによる行動変容によって、「定期収入の完全回復の可能性は低い」としており、「2022年度は、都市交通・沿線事業の経営改革を推進する。」としています。

西武ホールディングスの都市交通・沿線事業の経営改革内容

  • 組織・運営体制の見直し
  • 売上高向上
  • 固定費の削減

注目されるのは「固定費の削減」内、サステナ車両の導入です。

西武鉄道には多種多様な車種が存在する(2010年撮影)

サステナ車両とは?

西武ホールディングスは、「サステナ車両」について資料内で以下のように説明しています。

引用:西武ホールディングス

サステナ車両とは…

無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲受車両を当社独自の呼称として定義

これは、他社の中古車両を導入する、と理解が出来ます。

2022年度も引き続き3編成の40000系が製造される予定ですが、今以上に車両の置き換えペースを加速させると共に、コストダウンを図るものと見られます。

近江鉄道向けの中古車両を輸送する西武鉄道の”黄色い電車”

中古車両を送り出す立場であった大手私鉄の西武鉄道が、他社からの中古車両を受け入れるのは異例の事態。

西武線といえば”黄色い電車”でしたが、その牙城もいよいよ終焉に向けた段階に入ろうとしています。

西武鉄道サステナ車両導入 次の廃車はどの編成?

サステナ車両の導入時期はいつ頃になるのか

資料内には、2023年3月末までにサステナ車両の譲受は含まないという記載が見られます。

このため、サステナ車両は2023年度以降の導入が見込まれます。

西武鉄道では最も古い形式となる新101系電車

サステナ車両の導入線区予想は?

本線系統には導入せず、枝線へ導入することが明らかになっています。

このことから、以下のようなパターンが予想されます。

  • 新101系の残っている狭山線や多摩川線に導入
    →多摩川線の甲種や牽引用263Fとの兼ね合いも課題
  • 東村山駅の高架化2面4線化にともない、国分寺線と西武園線の運用を一体化
    →使用車両を6両のサステナ車両で統一
国分寺線はサステナ車両譲受で置き換えられるか?予想は?
西武国分寺線の”黄色い電車”2000系(恋ヶ窪→国分寺/2015.3.21)

国分寺線で運用される車両は6両編成。現在の西武に6両の後継車両は存在せず、更新工事を受けている6両の2000系も「2047F・2031F・2033F」の3編成と少数。
サステナ車両導入の可能性は大いにあるのではないかと推測できます。

高架化工事により分断されている西武園線と国分寺線の線路

多摩湖線については、2020年に9000系VVVF車を投入しているので、導入の可能性は低いと見ます。

但しいずれも妄想の域を出ないもので、西武公式からの発表が待たれます。

ホームドアの整備されている駅・路線へ導入することは、ドア位置の関係をクリアすることが求められます。

西武鉄道のホームドア導入駅一覧

  • 西武池袋線(池袋・練馬・所沢)
  • 西武新宿線(西武新宿・高田馬場・所沢)
  • 西武国分寺線(国分寺駅)
  • 西武多摩湖線(国分寺駅)

サステナ車両として導入されるのはどこの電車?

こちらも詳細は明らかになっていませんが、以下のようなパターンも一例として考えられます。

  • 近く引退が予定されている無塗装VVVF車両→JR東日本E217系、209系、都営6300形、りんかい線70-000形など

こちらも妄想の域を出ないもので、西武公式からの発表が待たれます。

西武鉄道サステナ車両導入 次の廃車はどの編成?

【独自計算】西武鉄道の2023年3月における車両数と無塗装+VVVF車両比率の内訳

西武ホールディングスの資料によると、西武鉄道の2022年度末における車両数は、1227両となることが予定されています。

引用:西武ホールディングス

2022年度末における「無塗装+VVVF車両比率」は56.2%とのこと。(サステナ車両は2023年度以降導入のため含まれず)

1227両に対する56%は690両。

この内訳を考えてみると、以下のようになります。

形式編成両数編成数合計備考
6000系10両17編成170両アルミ車50番台8編成除く
20000系8両8編成64両
10両8編成80両
30000系2両6編成12両
8両18編成144両
10両6編成60両
40000系10両16編成160両2022年度導入予定3編成含む
690両
Rail Log調べ

690両の内訳はこのような計算と予想します。
(6000系50番台や001系は、いずれも塗装されていることに改めて気づかされます)

真ん中の6000系が50番台のアルミ車(塗装されている6000系)、右側は無塗装のステンレス6000系
一見すると無塗装のラビューも、実は塗装されたVVVF車両

2021年度末の西武鉄道の車両数は1267両。
2022年度の西武鉄道では、40000系30両を導入する。(→純増なら1297両)
しかし、2022年度末の車両数は1227両を予定している。(→1297両と比較すると70両の減少)

→2022年度は70両の黄色い電車が廃車される見込み。

西武2000系車両は2両と6両が残る

西武鉄道サステナ車両導入 次の廃車はどの編成?

西武鉄道サステナ中古車両導入の話題についてまとめてみた感想

西武鉄道サステナ中古車両導入の話題について書きました。

  • 2023年度以降に西武鉄道は他社からの中古車両(サステナ車両)を導入する
  • 2022年度は40000系が30両製造されるが、総車両数は40両減る見込み
  • 差し引き、70両の”黄色い電車”が廃車される見込みとなっている


ということが分かりました。

新型コロナウイルスの影響により、苦しい状況に立たされる鉄道各社。

西武鉄道では、新造車両と中古車両(サステナ車両)を合わせて導入することで、固定費の削減を目指すこととなります。

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