2021年10月16日、西武40000系40157Fの甲種輸送列車が運転されました。
これに伴い、狭山線で運行される新101系が普段は入線しない清瀬まで回送されることとなりました。
一見すると、甲種輸送には何も関係のない狭山線の新101系ですが、なぜ普段は通らない清瀬に回送されるのでしょうか?
その理由を解説します。
上り回送で清瀬駅に到着する狭山線のワンマン新101系
この日、狭山線の運用に就いていたのは赤電カラーの247Fでした。
通常の狭山線においては、お昼頃までの運用を終えた電車は小手指駅へ回送されて車両基地へ入庫します。
- 通常の流れ
6144レ 各停西所沢行き(西武球場前1203→西所沢1211)
9207レ 回送小手指行き(西所沢1220頃→小手指~△入庫)
しかしながら、2021年9月や10月のように、甲種輸送列車運転の際には、この回送電車が下り方面の小手指ではなく、上り方面の清瀬へ向かう場合があります。
西武新101系赤電247F 狭山線運用後の清瀬行き回送 - Rail Log(西武線撮影ブログ)
2021年9月19日、西武新101系 #247F (赤電)が、狭山線での運行後に清瀬へ臨時回送されました。当日は、同時間帯に40156Fの甲種輸送列車が運転されており、西所沢駅の構内都合から臨時に回送されたものと見られます。
以下のダイヤが甲種輸送運転時の狭山線回送の動きとなります。
- 甲種運転時の流れ
6144レ 各停西所沢行き(西武球場前1203→西所沢1211)
9902レ 回送清瀬行き(西所沢1210頃→清瀬1220頃)
9901レ 回送小手指行き(清瀬1230頃→小手指~△入庫)
いつも通りに西所沢折り返しで小手指を目指さないのは、甲種輸送列車の通過時刻が、西所沢場面で重複してしまうのが一番の理由と見られます。
土休日ダイヤ9207レは西所沢を1220頃に出発するダイヤが組まれており、これはちょうど所沢6番を出発した甲種輸送列車のダイヤと同方向に重なるものです。
また、40000系の甲種輸送は午後の部の輸送も控えており、狭山線の回送より運転を優先させる理由が強いのではないかと推測します。
上り方であれば清瀬まで向かわずに、所沢4番で折り返しも出来そうですが、こちらは4301レ(池袋1140発→所沢1217着)と重複しそうでした。
次に控える秋津駅は折り返し設備を持たない為に通過となり、ようやく線路に空きが出るのが清瀬駅だったのです。
一連の回送運転の背景は、このようなものと推察されます。
清瀬駅を出発する赤電カラーの新101系
普段の運用では狭山線でしか運転されない新101系ですが、甲種輸送運転時には折り返し場面での番線輻輳の関係で清瀬まで足を延ばすこともあります。
なお、2021年10月現在における小手指車両基地の新101系は、247F、253F、259Fの赤電カラー3本と、263Fの4本となっています。
甲種運転の際は、必然的に263Fはけん引役となる為、清瀬まで足を延ばす車両は残る3本の赤電カラーが充当されることになります。
2021年度の新車搬入は、40157Fで終了するものと思われますが、もし来年度にも同様の動きがあった場合には充当される新101系の塗装にも注目されるところでしょう。
多摩川線との車両交換で、ツートンや伊豆箱根・近江カラーの電車が小手指に配置されることも、この先あるでしょう。
その折には、これらの新101系電車が清瀬まで回送されることがあるかもしれません。
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