西武鉄道の289Fは、新101系2両編成の電車で、主に西武池袋線で2004年9月まで活躍しました。
2004年12月には、上信電鉄500形501Fとして西武鉄道から上信電鉄へ譲渡されました。
上信電鉄譲渡後は、広告ラッピング電車にも抜擢され、多彩な塗装バリエーションが存在します。
2024年3月に西武カラーに復刻されていると思われる姿がSNSに投稿され、話題になっています。
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上信501F(元・西武289F)の、西武カラー復刻?と譲渡前後の動きを振り返る
上信電鉄は、高崎から下仁田までを結ぶ33.7キロの鉄道路線です。
以前から、西武451系や、401・701・801系の中古車両を導入した実績があります。
2004~2005年には、新たに西武新101系2編成を500形として導入。
以来、2024年現在まで、500形は20年ほど上信電鉄で活躍を続けています。
- 上信電鉄500形は、西武鉄道の元新101系
- 2004年から2005年にかけて、2両編成2編成(合計4両)が西武鉄道から上信電鉄へ譲渡された
2024年3月には、それまでの装いを改め、西武時代の塗装に復刻されたような姿がSNSユーザーによって投稿されました。
上信電鉄の電車は、広告ラッピング車両として運行されることも多いため、西武カラーが完全に復刻すると断言できるものではありませんが、上信電鉄の公式Xでは以下のように車体カラーに言及しました。
”同車両の塗装についてはご期待ください”というもので、西武カラーの復刻を、遠回しにほのめかすような内容となっています。
今後、上信電鉄で西武の復刻カラーが見られる日がくることを期待したいと思います。
2004年9月:西武線内方向転換回送
ここからは、上信電鉄へ譲渡される際の上信501Fの動きについて紹介します。
上信501Fは、西武鉄道では新101系の289Fとして、主に池袋線系統で活躍していました。
当時の西武鉄道では、2005年まで20000系の導入が進められており、2004年は8両の20157Fと10両の20107Fが導入されました。(計18両)
これの代替として、旧101系(低運転台)の4両4編成16両と、上信501Fとなる新101系289Fの2両、計18両が除籍となりました。
旧101系16両については廃車解体となりましたが、車齢の浅い289Fについては新101系初の他社譲渡編成として、上信電鉄へ譲渡されることとなりました。
上信電鉄譲渡の際には、編成の向きを逆転させる「方転回送」が運転されています。
西武鉄道では、小平~小川~東村山の経路を走行することで、複数の駅と線区を経由したデルタ線を構成しており、編成の向きを逆転させることが出来ます。
なお、2024年現在は、東村山駅付近の高架化工事で配線が変更となっており、方転回送を運転することは出来ません。
西武289F→上信501Fの方転回送運転日は2004年9月26日でした。
拝島線、萩山方から小川駅側線に到着する西武289F。
小川から折り返して、国分寺線→東村山を経由して所沢に戻ってきた289F。
パンタの向きが逆(下り方が前パン)になっており、方向転換していることが分かります。
懐かしい雰囲気の所沢駅を通過していく289F。
折り返して、再び所沢駅に戻ってきました。
方向転換を終えて、2番ホームから池袋線に戻る場面となります。
このあとは、武蔵丘車両検修場に入場し、上信501Fとして改造を受けています。
2004年12月:西武鉄道から上信電鉄への甲種輸送
2004年12月11日には、上信電鉄への甲種輸送が運転されました。
発送2日前である12月9日には、武蔵丘を出場して小手指まで輸送されています。
小手指から新秋津までの回送は、当日朝の運転でした。
西武線内のけん引役はE31号機とE32号機が担当しました。
西所沢の通過は、9時半過ぎでした。
新秋津ではJRの機関車にバトンタッチを行います。
JRの機関車はEF65の1006号機でした。
機関車にはさまれ、プッシュプルのような編成を組成しています。
発送票。
発駅は新秋津(所沢)、着駅が高崎となっています。
発駅が、小手指でないのは、もしかしたら所沢工場時代の名残なのかも?と思った次第です。
※当時は2004年で、所沢工場の閉鎖から日が浅い頃でした
新秋津まで牽引を担当したE31形。
新秋津を発車して高崎を目指す上信501F。
新秋津の発車は、10時50分頃のことでした。
上信501Fに西武カラー復刻するかもしれない件についてまとめてみた感想
上信電鉄で西武カラーが復刻しそうな情報について紹介しました。
- 群馬県の高崎駅から下仁田駅を結ぶ上信電鉄で、元西武新101系である500形に西武カラーが復刻されそうな雰囲気がある
- 上信電鉄の公式Xも「ご期待ください」と意味深なポストを投稿している
- 上信500形の譲渡前は、方転回送が運転され、E31形とEF65にけん引されて上信電鉄へ発送された
ということが分かりました。
上信電鉄の西武カラー復刻には、非常に期待したいと思います。
ぜひ、ブラックフェイスのツートンカラーをもう一度拝んでみたいところです。