2020年12月 西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送

レポート
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2020年12月10日と11日、西武山口線の8500系レオライナー( 8521F ・V3編成)が、検査のため西武球場前(山口車両基地)から武蔵丘車両検修場へ陸送されました。

レオライナー・西武山口線は案内軌条式鉄道として、多摩湖駅から西武球場前駅間の2.8km・3駅を結ぶ西武鉄道の路線です。起点の多摩湖駅では西武新宿・国分寺方面からの西武多摩湖線と接続し、終点の西武球場前駅では西武池袋線方面からの狭山線と接続しています。

なぜレオライナーはトラックに載せられて、公道を陸送されるのでしょうか。
順を追って解説してまいります。

レオライナーはゴムタイヤで走行する案内軌条式鉄道
8500系電車は山口線専用の車両

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西武鉄道レオライナー陸送(1日目 2020/12/10)

山口線レオライナーに使用される車両は専用の車両となっており、8500系が使用されています。8500系は、1両8.5メートルの車両が4つ連なった4両編成、車両真ん中には片開きのドアを備えるクロスシートの車両です。終日にわたりワンマン運転が実施され、車両についても製造当初からワンマン対応のものが装備されています。

最大の特徴として、案内軌条式鉄道の山口線を走行するため、足まわりにゴムタイヤを備えているということが挙げられます。

足回りには車輪ではなく、ゴムタイヤを備えるレオライナー

西武球場前駅付近を通過する8500系【レオライナー陸送】

メットライフドームの最寄りとなる西武球場前駅には、山口車両基地が隣接しています。レオライナー専用の車両基地として、8500系の点検や整備を担うのですが、重要部検査や全般検査といった大掛かりな検査は山口車両基地では行っておりません。

山口車両基地をレオライナー車内から臨む


重要部検査や全般検査はレール上を走行する他の鉄道車両と同様に、西武鉄道の武蔵丘車両検修場で検査を受けるのが通例となっており、このときにトラックを用いた陸送が実施されるのです。

山口車両基地を出発し、西武球場前駅の広場を通過するレオライナー陸送
山口車両基地を出発し、西武球場前駅の広場を通過するレオライナー陸送


  • 武蔵丘車両検修場へ入場する電車は西武池袋線の東飯能駅と高麗駅間でレールが繋がっているため、回送電車として入場することも出来ますが、ゴムタイヤを履いているレオライナーはレール上を走行することは出来ません。他の路線とは独立している立地特性や車両の事情からトラックによる陸送が行われているのです。


西武球場前駅に近接する山口車両基地からはトラックに載せられて埼玉県道55号線に出ます。
県道に出る前は、西武球場前駅の改札付近を通過する様子も見られました。

R463バイパスをトラックで輸送される8500系【レオライナー陸送】

県道55号からはR463バイパスに入り、武蔵丘車両検修場を目指します。

道中の車の運転席からは、レオライナーを見上げるような、普段では見ることの出来ないアングルで車両を眺められました。
バックミラーやサイドミラーに鉄道車両が映る光景は、陸送ならではと言えるでしょう。

レオライナー陸送を車内から撮影(停車中に撮影)

武蔵丘車両検修場を目前に控えた8500系【レオライナー陸送】

西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
長い下り坂を下るレオライナー陸送
西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
交差点を左折するレオライナー陸送
西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
僅かな区間ながら、西武池袋線の線路と並走する

2020年の武蔵丘へ入場する編成は8500系V3編成( #8521F )でした。
4両あるうちの、初日に8524号車と8523号車、2日目に8522号車と8521号車が陸送されています。

2020/12/11 西武鉄道レオライナー陸送(2日目)

西武球場前駅付近を陸送で出発する8500系【レオライナー陸送】

西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
西武球場前を出発する2日目の陸送

前日に引き続き、12月11日も残る2両の陸送が実施されました。
2日目については8500系の顔がトラックの後ろ側に見えるため、写真としては映える姿となります。

笹カラーのバスと並ぶ8500系【レオライナー陸送】

西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
笹カラーのバスとレオライナーの陸送が共演
西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
信号待ちでも存在感は抜群

道中では、西武総合企画の車庫(所沢センター)をかすめるシーンも見られました。
ライオンズカラーである8500系と、笹カラーバスの共演も、普段はなかなか見られない光景です。

紅葉するR299を陸送される8500系【レオライナー陸送】

西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
色付いた山あいを走るレオライナー
西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送
手前に8521号車、奥に8522号車が見える

高麗付近のR299では新道を経由して武蔵丘車両検修場へ向かいます。
沿道では木々がきれいに色づいており、この界隈では特に印象的でした。

  • この後、レオライナーは武蔵丘車両検修場で検査を受けて、おおむね2月頃に出場する姿が見られます。
    出場についても、往路と同様に陸送される姿を見ることが出来ます。

「西武鉄道レオライナー(V3編成)陸送」のまとめ

  • レオライナー8500系が陸送で武蔵丘車両検修場に入場した
  • 入場した編成は8521F(V3編成)だった
  • 入場陸送は2両ずつ、2日に分けて行われた



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