2021年4月から2022年3月まで、西武鉄道の車両数がどのように推移したのかを振り返ります。
2021年度の西武線は、40000系の導入と2000系の廃車が目立つ1年でした。
その内訳を数えてみると、新車の導入は3編成30両、廃車は10編成49両と大きな乖離があり、黄色い電車が随分と減ってしまった印象も。
- 2021年度はじめての廃車は、珍しく4月下旬に発生
- 大人気の復刻カラーだった、あの車両も廃車へ
- ”15両削減予定”の決算資料の結果は意外にも
↑こんな具合で、年度始めから時系列で紹介します。
- 1286両 2021.4.1
- 1278両 2021.4.27 2003F廃車△8
- 1271両 2021.6.8 10105F廃車△7
- 1281両 2021.6.13 40155F甲種+10
- 1291両 2021.9.19 40156F甲種+10
- 1281両 2021.10.5 2407F-2001F廃車△10
- 1291両 2021.10.16 40157F甲種+10
- 1281両 2021.11.2 2411F-2063F廃車△10
- 1275両 2022.2.9 2401F-2519F廃車△6
- 1271両 2022.3.6 259F廃車△4
- 1267両 2022.3.22 2521F廃車△4
- 1267両 2022.3.31 2021年度車両数増減△19
- 2021年度における西武線の車両の動きについてまとめてみた感想
1286両 2021.4.1
まずは年度始めの車両数から。
(9000系9104Fの4両化出場は2021年6月のことでしたが、4両短縮は2020年度内に終えていたので、この車両数の減少は2020年度の車両の動きとしています。)
→9000系は全て4両化済みとして、年度始めの車両数を計算しました。
1278両 2021.4.27 2003F廃車△8
はじめに動きが出たのは4月の2003F廃車でした。
ここ十数年で見ても、4月に車両が廃車されることは無かったと記憶しており、意外な時期の廃車回送となりました。
1271両 2021.6.8 10105F廃車△7
4月より引退装飾を行っていた大人気のレッドアロークラシック。
池袋線の001系化は2020年3月に完了しましたが、その後の新宿線には6編成の10000系が残りました。
新宿線の特急は予備を含めた5編成で車両運用を回すことが可能なため、余剰となる1編成が玉川上水車両基地に疎開回送される様子も、しばしば見られました。
レッドアロークラシックの廃車により、10000系は残り5編成に。
(10108F・10109F・10110F・10111F・10112F)
1281両 2021.6.13 40155F甲種+10
廃車が続いたところ、6月に2021年度初の新車が到着します。
前年度に続き、40000系ロングシート車が導入され、編成番号は40155Fとなりました。
1291両 2021.9.19 40156F甲種+10
2021年9月には、引き続き新車が導入されました。
40000系ロングシート車の40156Fが西武線に到着し、これにより年度内最多の1291両を数えました。
1281両 2021.10.5 2407F-2001F廃車△10
2000系の8両編成は、もともと4本のみ存在する少数派でしたが、3本目の廃車として2001Fが横瀬に回送されました。
(この内、クハ2001は横瀬車両基地で解体されず保管中)
同時に2407Fも横瀬へ廃車の為に回送され、2000系2連で初の廃車が発生しました。
1291両 2021.10.16 40157F甲種+10
2021年度は40000系車両10両を3編成導入しました。
最後の編成は40157Fとなり、2021年10月16日に西武線へ到着しています。
池袋線メインの同車ですが、いっときは新宿線で活躍する姿も見られました。
1281両 2021.11.2 2411F-2063F廃車△10
2411Fと2063Fが横瀬へ向かい、久しぶりに新2000系の廃車が発生しました。
新2000系の廃車は2016年9月の2097F以来、2編成目。
廃車された2063Fは、幕式の行き先表示器と、ひし形パンタを1両に2基備えた原型に近いスタイルを維持しており、人気のある編成でした。
1275両 2022.2.9 2401F-2519F廃車△6
年が明けた2022年以降も廃車編成が発生します。
2000系2連のトップナンバー2401Fが2連3本目の廃車、新2000系4連では初の廃車として2519Fが横瀬へ回送されています。
1271両 2022.3.6 259F廃車△4
2021年2月の多摩湖線撤退以降は狭山線で活躍する新101系ワンマン車。
259Fは最後まで多摩湖線に残った新101系でしたが、狭山線における活躍は1年ほどで見納めとなりました。
これにより、1998年の多摩湖南線ワンマン化に伴って改造された新101系(257F・259F・261F)はすべて姿を消すこととなりました。
1267両 2022.3.22 2521F廃車△4
新2000系4連2本目の廃車として2521Fが横瀬へ回送されました。
新2000系としては4本目の廃車となり、旧2000系が残る中においても、経年の浅い新2000系の廃車が続きます。
2521Fの廃車回送をもって、2021年度の車両の増減は終了しています。
1267両 2022.3.31 2021年度車両数増減△19
ここまで2021年度の車両の動きを振り返りました。
結果は、2021年4月と比較して、マイナス19両という結果でした。
西武鉄道では2022年3月に、日中帯の減便など、新しい生活様式に対応したダイヤ改正を行いました。
これに伴ってか、保有車両数の削減をあらかじめ標榜しています。
西武ホールディングスの決算説明資料によると
西武鉄道の親会社、西武ホールディングスの決算説明資料によると、2022/3月期で15両を削減予定とのことでしたが、実際は19両が削減されています。
予定以上のコストカットを行えた結果であり、株主各位におかれましては異論の余地はないところでしょう。
2021年度における西武線の車両の動きについてまとめてみた感想
2021年4月から、2022年3月までの新車と廃車について書きました。
- 年度始めは1286両で、年度末には1267両になっていた
- 西武鉄道の車両は2021年度に19両減少した
- IR資料の予定より4両多い廃車が発生していた
ということが分かりました。
西武鉄道では、2022年4月現在2007Fの引退装飾を行っており、同車は4月中に引退することが告知されています。
これにより、さらに保有車両数は減少する見込みとなっており、2022年度も早速動きが見られる事になりそうです。
(関連記事)→ありがとう2007F ヘッドマーク取付初日