引き続き、2017年3月分の上石神井工臨です。
今回で完結となります。
上石神井工臨とは
玉川上水を23:30頃に出発し、上石神井を目的地とする
深夜に運転されていたE31形電気機関車牽引による西武新宿線の貨物列車(工事臨時列車=工臨)です。
編成は機関車のE31形と、貨車であるホキとトムによって組成され、
機関車は、往路復路共に重連による牽引となります。
玉川上水にて、ホキには新しいバラスト(敷石)を、あらかじめ積載しています。
保線を必要とする箇所では、ホキに積んだ新しいバラストを線路に補充し、
古くなった砂利をトムに乗せて持ち帰る、というものです。
上石神井駅まで電気機関車E31形が牽引し、
保線箇所まではモーターカーがホキとトムを、それぞれ牽引する方式でありました。
2007年の上石神井工臨では、E31形は現場に向かうことは無く
夜半の保線作業中は、上石神井駅にて留置されます。
復路は、上石神井を4:30頃に出発し玉川上水に帰ります。
往路とは異なり、ホキの積み荷は空になり、トムには古くなったバラストが積まれています。
運転日は、基本的に往路が月・水・金の終電間際と、
復路は火・木・土の始発前、というパターンで運転されていました。
西武新宿線の上石神井工臨は、2007年3月をもって運転を終了しています。
2007年3月 上石神井工臨【E31形重連貨物】
2007/3/2出発分
E31号機は、2006年10月に検査を受けており
まだ、この頃(検査から半年ほど)も塗装にツヤがあるよう見受けられます。
上石神井観察はパスして、復路を小川にて。
4両停目で、ちょっと遠い感じになってしまいました。
2007/3/5出発分
撮影できる場所も限られているので、必然と自宅から近い萩山に撮影が集中してしまいます。
今考えれば、上り1810レは小川でも停車があったので、そこでの様子や
萩山もバルブだけでなく、駅進入時の正面がちの走行写真を撮れたのでは…と思い返してしまいます。
その中でも、この駅の外から300mm(フルサイズ換算480mm)で抜いたバルブは、いい記録でした。
上石神井は観察しなかったので詳細は不明ですが
この日から、またホキが上り方に組成されているので
何らかの変更があったのかもしれません。
2007/3/7出発分
この日は復路の1811レのみ。
4両停目が多かったので、4で構えていたら
そういう時に限って8両停目で停まったようです。大変ですね。
見返してみれば本当に笑い話なのですが
当時は、それはもうやりきれない思いだった記憶が微かにあります。
ちなみに、この日前後に、インフルエンザを発症して寝込む日々が始まります。
2007/3/12出発分
3/9(金)は運転無し。
3/12は運転はありましたが、記録は無し。
(インフルエンザ療養中)
2007/3/14出発分
インフルエンザは治りましたが、体力は全くなくなっていました。
が、ここまで続けた工臨の観察は続けたいものです。
全く体力もないまま自転車に脚立を担いで萩山に向かいましたが、下り電車と被ってしまいます。
車の運転は危ないかと思い、流石に上石神井観察や復路の記録は自粛しました。
2007/3/16出発分
運転はありましたが、記録は無し。
2007/3/19出発分
往路を小平にて。
変わり映えのしない写真を量産していますが、当時はこれでも結構楽しかったものです。
小平進入時は、顔が正面に向くタイミングで低速シャッター。
まだ乗客が残るものの、閑散としたホームに滑り込む様子は
いかにも深夜に運転される工臨の姿そのものでした。
2007/3/21出発分
この日は水曜日ですが祝日ということもあり、土休日ダイヤだったようです。
若干時刻は違ったようですが、大きな変更はありませんでした。
玉川上水では、念願の連結面のバルブ撮影に成功しています。
随分前から狙っていたカットでしたので
この終盤になって、ようやく撮影することが出来て特に嬉しかったものです。
この日も復路の記録は無し。
2007/3/23出発分
往路の記録は無し。
復路の小川では念願の8両停目でバルブ撮影が出来ました。
空の色も青みがかかってきており、夜明けを感じさせる色合いです。
運転開始当初は、小川到着時に空が明るくなり始めるということは
勿論ありませんでした。
運転開始から2カ月も経過していること、季節の移ろいを実感するものです。
2007/3/26
いつもの時間に玉川上水に観察に出掛けると…
この日は完全に様子が違いました。
機関車がそもそもピット内でパン下げとなっており
シャッターも下ろされています。
これでは当日の運転が無いのは、明らかな状態でしょう。
ホキの上部を観察しても、バラストは積まれていないような雰囲気です。
何度見ても、ちょっと粘ってもみましたが
E31が動き出すことはありませんでした。
2カ月にも及んだ上石神井工臨の運転ですが、
3/23出発分が最後となってしまうのでしょうか?
2007/3/28
この日は、お召し列車の運転がありました。
その撮影時に上石神井を通りかかると
ホキやトムを牽引するモーターカー達が上石神井から姿を消していました。
周知の通りですが
E31形電気機関車でホキとトムを牽引しますが
実際の保線現場までは、上石神井駅からモーターカーがけん引役となります。
上石神井駅にモーターカーがいないということ、
これは即ち、工臨列車の運転が終わった証になるものでした。
この後、上石神井工臨で使われたカマと貨車は
4/4に1803レとして武蔵丘まで運転されています。
なお、この4/4の運行が新宿線での貨車運行、最後の走行となりました。
上石神井工臨の記録は、以上で完結となります。
ご覧くださいまして、ありがとうございました。