2021年12月19日、三重県の三岐鉄道において個人の主催による貸切イベントが行われました。
これは、西武時代の黄色塗装に復刻された三岐鉄道801系805編成を、団体臨時の貸切列車として運転するもので、沿線からその姿を撮影することを目的として運転された列車でした。
※乗車することも可能でしたが少数派でした。
臨時列車の走行後は、保々駅に隣接する保々車両区で車両の撮影を楽しむこともできました。
主宰各位による手の込んだ仕掛け品を車両に装飾し、過日の西武鉄道時代の姿や、意匠を凝らした特別な姿を楽しむことが出来ました。
この記事では、貸し切り列車走行中の車内の様子や各駅の雰囲気、撮影会の模様などを紹介します。
三岐鉄道を好きな方はもちろん、鉄道全般を趣味で楽しむ皆さまにも分かりやすく読み進められる記事構成としています。
※今回の貸切イベントは、主宰である個人の方が立案し、三岐鉄道株式会社様ご協力のもとで開催されたイベントです。
三岐鉄道が参加者を募り、事前に開催を公表するようなイベントではございませんので、あらかじめご承知ください。
三重県を走る三岐鉄道三岐線の車両について
三岐鉄道は、三重県の北勢地域において三岐線(近鉄富田~西藤原)と北勢線(西桑名~阿下喜)の2路線を運行しています。
今回、貸切イベントが行われたのは三岐線であり、三岐線の起点となる近鉄富田駅は、名古屋駅から近鉄線急行で30分ほどの場所に位置しています。
三岐鉄道三岐線で走行する電車は、すべて西武鉄道から譲り受けた車両であることが特筆されます。
オリジナルの塗装も、色味は異なるものの黄色をベースとしたもので、西武時代の雰囲気を色濃く残しているのが特徴です。
西武鉄道から譲渡され、2021年現在も三岐線を走行する車両形式は、以下の通りです。
元西武701系→三岐801系と三岐851系(3両編成×4本)
元西武401系→三岐101系(2両編成×3本)
元西武新101系→751系(3両編成×1本)
このように、それぞれ運行されています。
2018年からは、805Fを西武時代の復刻塗装として、黄色1色に塗り替えた編成が営業を開始しました。
続く2019年には803Fを西武時代の赤電塗装に復刻して、営業を開始しました。
これにより、西武リバイバルカラーの801系は計2編成が活躍しています。
2021年現在も2編成の801系は復刻塗装を維持しており、過日の西武時代を彷彿とさせる姿で運行に就く姿を見ることが出来ます。
今回の貸切イベントでは、西武イエローに復刻された三岐805Fを使用した団体臨時列車の走行や、リバイバルカラー2編成を含む全3編成の三岐801系を並べた撮影会が実施されたこともあり、参加者からの評判も大変良かったように見受けられました。
それでは、ここからは当日の模様を「乗車編」と「撮影会編」の2つに分けて紹介いたします。
まずは乗車編から 2021/12/19の三岐鉄道貸切に参加してみた
今回の貸切イベントについては、あらかじめ主宰の方よりお声がけを頂きまして参加をさせていただきました。
イベントのタイムテーブルは、前半と後半に分かれる形となっており、前半は臨時列車の走行(乗車か沿線で撮影)、後半が保々車両区での撮影会というものでした。
事前の募集段階で、集合場所・時刻やイベントの内容は周知されているので、現場は非常に穏やかな雰囲気でした。
時刻になり参加確認も取れたようで、主宰のあいさつ後に参加者は撮影組と乗車組に分かれることとなりました。
9割以上の方が沿線撮影に出られており、乗車に回ったのは数名程度でした。
私は珍しく(?)今回は乗車組に回りましたので、沿線からのズバリと決まった優勝カットは他の皆さまにお任せし、貸し切り列車の車内だからこそ出せるゆるめな雰囲気を紹介してまいります。
保々駅構内入換の模様「回送札」付【三岐805F貸切列車】
11時40分頃、貸切列車の出発時刻を目前にして、805Fが車両区を出区し保々駅に据え付けられました。
この入換作業の際には、短区間ながら回送札を取りつけて走行する姿が見られました。
これは2004年12月19日、本家西武鉄道の101系さよなら運転の際にも見られた姿でした。
偶然にも、日付は同じく12月19日ということで、17年もの時間を濃縮した懐かしい感覚が込み上げます。
同時に、これから始まる貸切列車の旅に期待が高まるのを感じました。
805F西藤原方の方向幕は「西所沢⇔西武球場前」
貸し切り列車は保々駅に据え付けられ、一路「伊勢治田」駅を目指します。
しかし、方向幕の表示は西武時代の「西所沢⇔西武球場前」を表示しています。
主宰のリクエストに柔軟に応えて頂ける貸し切り列車ということで、三岐鉄道様の心の広さが垣間見えるイベントでした。
客室から運転席の様子を見てみると、保々駅を11時45分に出発し、伊勢治田駅には12時17分に到着する時刻表が目に入りました。
今回の貸切列車に乗車するのは数名であったことから乗車の確認もすぐに終了しており、電車の発車までは無理のないタイムスケジュールでありました。
車内の様子を撮影していると、あっという間に時刻は11時45分。
貸し切り列車の第1201列車は、一昔前の電車を感じさせる力強い加速で保々駅を定刻で発車しました。
梅戸井駅11時49分→11時56分【三岐805F貸切列車】
貸切列車走行の12月19日当日は、降雪こそないものの、終日に渡って雲が広がるあいにくのお天気となりました。
前日までは雪も降っていたようで、天候だけは最後まで気がかりであったことを思い出します。
各駅においても雪が残るところが多く見られ、三岐鉄道の沿線の雪の多さを実感することが出来ました。
なお、こちらの梅戸井駅では貸切列車の乗務員さんらによる即席の撮影講習会が開催され、非常に面白おかしく、かつ実用的な視点に「なるほど…」と思わず頷いてしまいました。
(その様子の一部を後半で紹介する動画で紹介しています)
12時17分、伊勢治田駅貨物線に到着【三岐805F貸切列車】
旅客列車が貨物線に入る姿は非常に珍しいという車掌氏の案内放送が入り、食い入るように前展望を楽しみながら伊勢治田駅に到着しました。
この駅で20分ほどの折り返し時間を挟み、再び保々駅を目指して貸切列車は走行します。
なお、折り返しの合間には伊勢治田駅において上りと下り、双方の貨物列車が交換を行う様子が見られました。
貨物と貨物の離合を貨物線から眺めるという、貨物だらけの光景ですね。
開け放った窓から視線を下ろすと、三岐鉄道の社紋と車両の形式表記が、ちょうど眼下に。
停車中の貸切列車ならではのアングルですので、一枚撮らせてもらいました。
伊勢治田駅12時38分出発【三岐805F貸切列車】
20分ほどの折り返し時間が経過した12時38分、車輪とレールを大胆に軋ませながら貸切列車は再び動き始めました。
ここからは進行方向を変えて、貸切列車の出発駅でもある保々駅に向けて進みます。
丹生川駅12時40分→12時44分 【三岐805F貸切列車】
保々に向けて走行する折り返しの貸切列車ですが、いつの間にか前面の装飾が変更されており、快速急行の西武球場前行きに様変わりしていました。
1990年代まで見られた快速急行西武球場前行きですが、走行する姿は流石に記憶になかったので新鮮な姿でした。
そうなると、やってしまうのが「かぶりつきアングル」です。
客室越しに見る種別板が誇らしげに見えたのは過去の話ですが、これを令和の時代に再び楽しめるのですから不思議な感覚に陥ります。
西武線の座席の終端部の仕切り棒には、いくつかの種類がありますが、101系低運車まで緩い曲線を描くこのタイプには愛着があります。
しかし、最近の車両の仕様と比較してしまうと、実用的にいま一つであり前時代的な代物であることは否めません。
理屈は理解しているのですが、いつになっても鉄道ファンというものは古いものを追い求めがち
保々13時5分到着→入庫 【三岐805F貸切列車】
13時5分、1時間20分の行路を完走した805Fが保々駅に到着しました。
なお、貸切列車のドア扱いの際は、誤乗防止の観点からホーム上の一般のお客さんに乗車出来ない電車である旨を車掌氏より説明してから開扉。
これにて前半のフォトラン・貸切列車走行は無事に終了しました。
後半戦は車両区での撮影会となります。
後半の撮影会も大満足 2021/12/19の三岐鉄道貸切に参加してみた
貸切列車の保々駅到着から、概ね1時間が経過した14時より、保々駅に隣接する保々車両区で車両の撮影会が行われました。
この撮影会では主宰お手製の行き先表示幕やヘッドマークを車両に取り付けて、過去の西武時代などの姿を楽しむというものでした。
披露されたお手製ヘッドマークたちは、非常に古い時代のものでも本物と見まがうクオリティで制作されており、本物を手に入れたのかと勘違いするほどでした。
主宰のご厚意で公開していたヘッドマーク作成の資料ファイルをまじまじと眺めてしまいましたが、一つずつ手作りとのことで、この熱量にはやられてしまいました。
本当に素晴らしい出来栄えでした。
ここでは紹介しきれないほどのヘッドマークが車両に取りつけられ、そのつど参加者たちは拍手に代えてシャッター音で賛辞を贈る光景が繰り広げられました。
心配されていた天気も、なんとか持ちこたえており、雨や雪が降るようなことはありませんでした。
しかしながら、線路にはところどころに雪が残っており、当日の気温はもちろん一桁台。
お世辞にも過ごしやすい環境下とは言えない中でしたが、それ以上に参加者の熱気、三岐鉄道スタッフ各位の協力体制、何よりも主宰各位の懸命な思いが伝わり、次第に寒さは気にならなくなっていきました。
イベントを無事に終了させるために協力しあうような雰囲気が醸成されていたように思います。
車両区で実施されるイベントでは、運行中の営業電車を普段とは違った角度から眺められることも醍醐味の一つです。
保々車両区も営業線が隣接しており、このように電車が駆け抜ける様子を目前に見ることが出来ます。
但しその分、危険も多いため、三岐鉄道スタッフ各位の指示に従うことは絶対です。
疑わしいときは、最も安全と認められるみちを採らなければならない、とはこの場面で応用できる言葉といえるでしょう。
撮影会の時刻は16時までとなっており、冬至も近いこの時期では明るさも限界に近づきます。
真上からの太陽光は厚い雲に阻まれてしまった日中でしたが、日没間際の水平に近しい角度の陽光が一瞬の隙を付いてくれました。
バウンスされた陽光が射し込むピット内の様子は、イベントの終焉が近づいていることを知らせながらも、懐かしい雰囲気を作り出します。
ピット内においても各種ヘッドマークの取り付けが実施されました。
さよなら701系マークを模した赤電風のヘッドマークも力作です。
一つひとつの制作物は写真撮影する分には一瞬ですが、その裏側にある苦労を想像すると重ね重ね頭が下がる思いになります。
ピット内での撮影会も盛況のうちに、時刻は16時となりました。
主宰より締めのあいさつがあり、これに応える参加者の拍手を持ってイベントはお開きとなりました。
主宰の皆さんが一所懸命にイベントを成功させようと頑張る姿を見ると、今日の為にいくつもの時間と労力をかけて頑張ってきたんだろうなと、その思いを十分に酌むことのできるイベントでした。
つい応援したくなってしまう親心?のような、そんな気持ちになってしまいつつ楽しませていただきました。
誠にありがとうございました。
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動画で見る:2021/12/19の三岐鉄道貸切の模様
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