2022年にデビュー30周年を迎えた西武6000系。
武蔵丘車両検修場直通のツアー列車などで注目を集めています。
いま一度6000系の話題や近年の変遷を前編・後編の2部構成で振り返ってみます。
当記事は後編(1/7)です。
デビュー30周年 西武6000系の記事一覧

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西武専門の鉄道マニアです。
趣味:西武線の写真をブログにまとめること
西武6000系の方向幕・種別行き先表示
西武6000系の方向幕は幕式とフルカラーLEDの2種類が存在します。
登場時は全ての編成が旧来の幕式方向幕を装備していましたが、後年の副都心線対応改造や2008年の方向幕内容刷新に伴い、バリエーションが発生しています。
西武6000系、昔ながらの方向幕は新宿線に2編成

25編成が製造された西武6000系のうち、1次車(6101F・6102F)2編成については2022年現在も方向幕で運行されています。

原型とも言える方向幕を維持する2編成(6101F・6102F)は特に人気も高く、新宿線系統で運用。
2008年には、西武鉄道全体で行われた幕の更新に伴い、字体と収録内容を刷新しています。

6103F以降の編成も製造段階では全ての編成が方向幕を備えていましたが、2006年以降の副都心線対応工事と同時にフルカラーLED化され、池袋線で運用されています。(6103F~6158F)
フルカラーLEDの6000系は池袋線に23編成
池袋線系統の6000系23編成はフルカラーLEDを装備します。

2006年以降に行われた副都心線対応の際にフルカラーLEDへ交換されており、現在池袋線で方向幕を装備する6000系は存在しません。
前面貫通扉直上の空きスペースは方向幕時代に種別を表示していた部分であり、フルカラーLEDを装備した現在は特に活用されていないようです。
西武6000系のLED表示機はシャッター速度1/400以下でキレイに撮影可能

6000系のフルカラーLEDは、西武鉄道で初の導入でした。
編成ごとに差異は無く、撮影時には1/400以下でキレイに写し止めることが出来ます。

行き先別に見る西武6000系の方向幕
西武6000系には時代ごとで行き先表示幕に4パターンの差異が見られますので紹介します。
旧方向幕(”普通”・2色快急の旧幕)
1992年の登場から2010年まで見られた仕様です。
幕の交換は2008年6月のダイヤ改正までに西武鉄道のほぼ全ての編成で実施されましたが、6000系については例外が存在します。
それが副都心線対応工事未実施の編成。直近でフルカラーLEDへ交換されていることが予定されていたため、引き続き従来の方向幕で運用されました。
(徐々にその数を減らしながら、2010年4月の6152F玉川上水入場で消滅)
普通小手指

普通小手指(Yマーク)

2008年改正後も、旧来の「普通」表示で運用される姿。
→西武6000系のYマークは何を意味していた?
準急所沢

準急西武新宿

現行の準急と比べて、色味の濃い緑を採用していました。
通勤準急小手指

旧来の通勤種別は、「通勤」部分が白抜きされるタイプ。
快速新木場

副都心線開通前は、有楽町線直通の「快速新木場」が地下鉄方面の速達列車。
急行池袋

旧幕の特徴である赤が強い急行表示。
地上運用時に見られる急行電車は、副都心線開通後は見かける回数が少なくなりました。
近年は40000系が直通運用にも回るため、見かける回数が増加しています。
快速急行池袋

青と赤の2色快急。
6000系の快速急行幕は、快速の部分に白枠のついたものを使用していました。
快速急行本川越

新宿線でも2012年までは日中毎時1本の快速急行が上下で運転されており、6000系もたびたび充当。
2006年までは新宿線に7本の6000系が配置されていたので、特段珍しい姿ではありませんでした。
白幕武蔵丘

旧幕には「武蔵丘」幕も収録されていました。
新方向幕(”各停”・紫快急の新幕)
2008年6月改正で交換された現在の姿。
池袋線の6000系は交換が行われず運用されたため、新宿線の6101Fと6102Fのみに見られる形態です。
各停所沢

2019年3月改正から新宿線の上り所沢行きが10両編成で運転されるようになりました。
所定は2000系8-2で運転されましたが、代走発生時には6000系が充当する姿も。
2022年3月改正をもって8両の運用に変更されています。
準急西武新宿

新幕の準急は、色味が薄くなりエメラルドグリーンに近づいた印象。
拝島快速西武新宿

2008年6月改正から2012年6月改正までに見られた拝島快速。
こちらも10両固定の定期運用が設定されていました。
急行本川越

2022年現在も日常的に見られる姿。
急行の色味は、オレンジに近づいた印象。
新宿線の6000系は2018年からシングルアームパンタグラフに換装されており、印象が変わりました。
快速急行本川越

2012年6月改正までの平日日中快急、2020年3月改正の土休日快急で見られる姿。
旧来の青と赤の快速急行の色を混合して、紫としたのでしょうか。
2020年改正では土休日に下り2本の快速急行本川越行きを設定しましたが、2022年3月改正では1本に減便されてしまいました。
新宿線土休日快急
2020.3・・・8両1本、10両1本
2022.3・・・10両1本
フルカラーLED(英字なし)
2006年改造の6103F以降、2008年6月改正までに見られた姿。(6103Fの運行開始は2007年1月)
英字ありタイプへの更新は改正前の2008年4月から5月頃にかけて順次進められたため、徐々にその数を減らしていきました。
普通小手指

フルカラー後も普通表示だった6000系。
(特に写真の数も少ないのがこの形態であり、普通表示はまともな写真がありませんでした。)
準急池袋

「まるひろ」看板も懐かしい光景に。
準急飯能

通勤準急小手指

通勤準急は緑一色で表記されていました。
急行飯能

快速急行池袋

快速急行は赤一色で表示。
フルカラーLEDなので、青と赤で2色の快急を表示できるものと密かに期待していたのですが、実現しませんでした。

快速急行飯能

回送


試運転

フルカラーLED(英字あり)
2008年6月改正から見られる英字ありの現行タイプ。
英字なしから英字ありへの切り替えは順次行われたため、2008年5月頃からこの姿が見られます。
各停新木場

2008年6月改正で普通表示は各停に改められ、駅の発車案内表記と統一されました。
各停小手指

快速飯能

急行池袋

快速急行元町・中華街(56K代走)

2014年の武蔵丘イベントの際、会場で東急車が展示されるため56K運行を西武車が代走しました。
Fライナー快速急行飯能

2022年3月改正で地下鉄直通の快速急行は、その多くが小手指止まりとなりました。
回送

改正前の2008年5月ですが、既に英字入りの方向幕に切り替えられていました。
試運転

78M試運転。
一時期は、ほぼ毎日のように運転されていた印象です。
西武6000系の方向幕についてまとめてみた感想
6000系の方向幕について書きました。
- 西武6000系の方向幕はフルカラーLEDと幕の2種類が存在する
- 池袋線はフルカラーLED、新宿線は幕の6000系が活躍している
- 過去の形態も含めると4つの種類の表示が存在していた
ということが分かりました。
デビュー30周年 西武6000系の記事一覧
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